監督:フランコ・ゼフィレッリ
出演:オリビア・ハッセー
レナード・ホワイティング
1968年イギリス・イタリア作品
(内容)舞踏会でロミオは目を見張った。目の前にいたジュリエットは、この世のものとは思えない程美しかった。たちまち彼は恋に落ち、そして彼女も又―。 出会ってしまった2人の悲劇の物語。
(感想)ジュリエットをひと目見た時のロミオの表情が素晴らしい。
ジュリエットの神がかったような美しさ、ロミオの透き通ったまなざし。とにかく2人が美しく、最初から最後までそれは少しも損なわれることはない。
彼らはまさしく「ひと目惚れ」で、会って数時間後にキスをしてすぐに結婚を誓い合う。確かに恋は盲目だけれど、殆ど顔しか知らないような相手にここまで命をかけられるものなのだろうか。やはり違和感を覚えてしまう。
しかし、彼女は少なくともロミオと知り合う少し前に、親が決めたそれこそろくに知らない相手との婚約を強く勧められていた。恐らく断ることは出来ない。
それを思えば、たとえ出会ったばかりであろうと、少なくともお互いに自分が好きになった相手であるだけで幸せだと思うのでしょう。
それにしても、心に残る素晴らしい映画音楽は数知れず存在するけれど、その中でもこれほどまでに激しく胸がしめつけられる音楽が他にあるだろうか。少し聞いただけでせつなくなる。もう本当にこれだけでお手上げです。
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